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  • 読解力が必要な理由・その3

    読解力の向上が必要な理由はいくつかあります。

    読解力は効果的なコミュニケーションの基盤となります。

    文章を正確に理解することで、相手の意図やメッセージを適切に把握し、的確な反応や回答をすることができます。

    また、文章を理解し、その内容や主張の根拠を評価する能力を持つことで、情報を客観的に判断し、自分の意見を形成することができます。

    批判的思考は問題解決や意思決定において重要な要素であり、読解力がなければ情報を適切に評価することができません。

    例えば、学校では、授業の内容をスムーズに理解したり、先生の指示を正確に理解することができる。

    また、生徒同士で活動する場合や友達同士や親子、兄弟姉妹においても

    相手の意見を聞かずに自分の主張だけを言うだけであれば、自分勝手な人や付き合いづらい人と思われたり、ケンカやいざこざをおこす原因にもなるかもしれません。

    まずは、相手の話をよく聞いて、相手の意図をできるだけ把握するよう努めることが良いコミュニケーションにつながります。その上で、相手を気遣った話し方ができれば、信頼感が高まります。

    このように、相手の意図をできるだけ正確につかむことにより適切な対応ができたり、精神的にも安定して過ごすことができます。

    どんな場面でもどんな人とでもコミュニケーションが円滑に取れることは、生きていく上で重要なことです。

    社会に出て、ビジネスや学術の分野で仕事をする場面では、メールや報告書などの文書を読み解く必要があります。

    読解力が高ければ、上司やクライアントからの指示や要求を適切に把握し、業務を効果的に遂行することができます。しかし、読解力が低ければ、他者とのコミュニケーションや情報共有が困難になる可能性があります。

    良い仕事をするためにも読解力は必須の能力と言えます。

    コミュケーションは多くの人と接すれば身につくはずだと思うかもしれませんが、基本的な知識とトレーニングによって読解力の土台をつくっておくことは必要です。

    読解力の基礎やトレーニングは、小学生、中学生のときに十分に行なうことが必要であると感じます。

    高校生以上では、その土台の上にさらに知識や人間関係の経験などを積み上げていくことで、より高い読解力を身につけることができるのです。

  • 読解力が必要な理由・その2

    学校の勉強するときや何か新しいことを学ぶときに、読解力が必要になります。

    もちろん、Youtubeなどで詳しく解説している動画を見て学ぶことはできます。

    日常的なことについては、それでいいと思いますが、誰かに解説してもらわなければ、

    自力で文章を理解することが難しくなります。

    いま話題のChatGPT(チャットジーピーティ)できちんとした日本語の文章が出力されます。

    自然な会話もできますし、質問にもわかりやすく答えてくれますし、文章の要約や作文・小論文なども書いてくれます。

    しかし、それらの文章を理解するのは自分自身です。

    読解力が足りないと、要約してくれた文章自体が何言っているか分からないことになります。

    ネット検索も同様ですね。

    読解力がないと、せっかく調べても内容がよく分からないので、ネット検索を有効に使えない状態になってしまう。

    また、読解力という前に、漢字や語句が分かっていないことが理解する上での障害になっていることがあります。

    先生や大人はそれくらい読んで意味が分かっているだろうと思った言葉でも、子どもは意外なほど分かっていません。

    だから、学校で漢字や文法、語彙を覚えることをしっかり取り組む必要があります。

    また、文章を読んでいて、「?」と感じるところは、面倒がらずに、一文を分析していくというトレーニングが必要です。

    そうして読解力を向上させることで、勉強することが楽しくなり、多くのことを学び、生かしていくことができるのです。

  • 読解力が必要な理由・その1

    読解力向上が必要な理由の1つ目は、入試において「読解力」重視の出題傾向に変化していることです。

    実際に、大学入学共通テストや高校入試、中学入試の出題傾向が年々変化しています。

    ここで、比較しやすい大学入学共通テストの資料を見てください。

    以下の表は、2020年度のセンター試験から2023年度共通テストまでの主要3教科(国語・数学・英語)の問題のページ数の推移です。

    科目2020年度2021年度2022年度2023年度
    センター試験共通テスト共通テスト共通テスト
    国語41ページ39ページ44ページ48ページ
    英語R26ページ32ページ32ページ34ページ
    英語L10ページ20ページ20ページ20ページ
    数学ⅠA18ページ26ページ21ページ26ページ
    数学ⅡB14ページ18ページ23ページ26ページ

    国語は7ページ、英語R(リーディング)は8ページ、英語L(リスニング)は10ページ、数学ⅠAは8ページ、数学ⅡBは12ページとどの教科もページ数が増加していることが分かります。

    実際には文章量の増加だけではなく、資料や図版の多さが目立ちます。

    また、問題設定が長い問題や複数の資料を読み取る問題も見られます。

    要するに、時間内に多くの情報を処理する能力である「読解力」が問われているのです。

    学習指導要領の改訂により「思考力・判断力・表現力」の育成に重点が置かれるようになりました。

    それらの土台となるのが「知識・技能」、そして「読解力」です。

    すでに大学入試に先立って高校入試や中学入試でも「読解力」重視の出題傾向に変わってきています。

    これは高校入試や中学入試の出題が大学入試改革の影響を大きく受けるということを意味します。

    そのため、大学入試を見据えて、中学生や小学生のうちに読解力を向上させることが大切になります。

    「読解力」は短期間で身につくものではなく、読む力、語彙力、記述力、知識量を向上させる日々の学習を通して身につくのです。

    読解力は同じ学年であっても、日々の学習の有無によって大きな差になっていきます。

  • 要約をする目的

    文章を読んだときに、「この文章は大体こんな内容だ」と頭の中で自然に思い浮かぶはずです。

    簡単に言うと、これが要約です。

    要約は、文章の内容や文章の構成を理解するためにはかなり有効ですが、普段の勉強で自主的に要約する生徒は稀です。

    (もちろん自然にできている生徒もいるはずですが)

    長い文章であっても、実は、言いたいことは一文程度で済むことがほとんどです。

    それを分かりやすく説明するために、具体例を入れたり、同じことを言葉を変えて言い換えたりして、量を増やしているのです。

    もちろん、一語であっても必要ないものは書かれていないはずなので、丁寧に読むことをすることは大切です。

    しかし、問題を解くときや文章を資料として読むときには、簡潔に何を言いたいのかを的確につかまなければなりません。

    そのために、要約が必要となるのです。

    多くの人はなんとなく分かるけれど、うまく文章化することができません。

    だから、要約ができるようになるには、訓練が必要になります。

    論説文や評論では、最も言いたい箇所を見つけることが要約のコツです。

    それを把握した上で、最初から段落ごとに要約していきます。

    要約は、国語の力をつけるのに効果的な方法の一つです。

    ぜひ、文章を読んだら何を言いたい箇所を見つけること、そして、簡単でもいいので要約をすることを習慣にしてみてください。

    <盛岡国語英語専門塾では、国語はもちろん、英語でも要約の指導を行っています>

  • 随筆を読むときに意識すること

    随筆は、筆者が自分の考えや経験に基づいて書いた文章であり、その中に筆者の考えや思いが書かれている。

    随筆を難しく感じる生徒が多い理由は、文章形式が自由なため、小説に近いものから論説文に近いものまであるため、さまざまな文体に対応した読む力が必要になるからです。

    随筆を読むときは、筆者が体験や経験から感じたり考えたりしたことを読み取る必ことが大切です。

    基本的には、随筆の大部分には筆者の体験したことや思考したこと、あるいは、筆者が人から聞いたことや調べたことなど書かれていて、その間に考えや思いなどが散りばめられている。

    それらを見つけるには、文末表現の「〜と思う」「〜と考える」「〜と感じた」「〜が大切だ」などを目印にしてみてください。

    随筆が難しいと感じられるもうひとつの理由は、文章の中に筆者独自の表現や言い回し、あるいは造語がよく使われているからだと思います。

    筆者の経験や思考をもとに書かれているため、当時の社会情勢や文化的背景が分からないと何を言っているのかを理解するのは難しくなります。

    そういうときは、辞書やインターネットで調べてみることで、幅広い知識を得ることができ、随筆を読んでも理解しやすくなります。

    また、随筆は個人的な考えや思いを綴ったものが多いため、自分とは違う感性や感覚、思いや考えに刺激を受けることができます。

    それが自分自身の人生や考え方に影響を与えることもあるので、随筆をじっくり読んでみるといいですよ。

  • 小説や物語を読むときに意識すること

    小説や物語を読むときは、どんな内容なのか、作者は何を伝えたいかを意識することが大事です。

    小説や物語は、作者の体験や想像をもとに創作した文章で、話の流れ(ストーリー)があります。

    読解で大事になるのは、どの場面で、誰が何をしているのかを把握し、そこから作者が何を伝えたいかを知ることです。

    小説や物語を読むときはどういうところを意識して読むべきかを説明していきます。

    小説や物語の冒頭部分の場面設定や登場人物設定を把握します。

    これだけでも、ある程度どんな話が展開していくかを予想できます。

    次に、話の進行や登場人物の動きなどを映像で捉えるようにします。

    頭の中で映画やドラマ、アニメなどの映像を見ている感じになるといいですね。

    それをもとにして、話の構成をつかむことが大事です。

    一般的には起承転結の形になることが多いです。

    起は導入。承は展開。転は山場。結は結末。

    この中で、最も重要なのは、「転」つまり、話の山場がどこにあるかをつかむことです。

    山場の前後で、主人公の心情も大きく変化する、話の中心になる箇所です。

    最後に、心情表現を見つけることです。

    うれしい、わくわくする、悲しい、つらいなどの言葉から直接的に分かる表現や

    登場人物の行動や様子などの人物描写や周囲の風景や場面などの情景描写から間接的に分かる表現を

    見つけることが大事になります。

    小説や物語を読むときは、場面設定や場面の山場、人物の心情を意識していきましょう。